大阪府の建設業許可、常勤性は何で証明する?経管・専任技術者の確認書類【2026年9月版】

大阪府の建設業許可の標準処理期間30日と新規手数料9万円、常勤性確認書類の区分 建設業

建設業許可でつまずくのは、要件そのものより 「要件を満たしていることを、書類でどう見せるか」 です。

なかでも毎回こじれるのが 常勤性 です。常勤役員等(いわゆる経管)と営業所の専任技術者は、「その会社に常勤していること」を書類で示さなければなりません。

そして、ここで 「健康保険証のコピーを出せばいい」と思っている方が多いのですが、大阪府ではそれで常勤性は証明できません。

この記事では、大阪府知事許可を前提に、常勤性を何で証明するのかを整理します。2026年9月時点の情報です。

そもそも「常勤性」とは何を見られているのか

建設業許可では、次の2つのポジションについて常勤であることが求められます。

役割根拠どこに常勤するか
常勤役員等(経営業務の管理責任者等)建設業法第7条第1号会社に常勤
営業所専任技術者建設業法第7条第2号その営業所に専任・常勤

常勤とは、ざっくり言えば 「原則として毎日その営業所に出勤し、所定の時間をその職務に充てている」 状態です。名前だけ貸してもらう、他社と掛け持ちする、といったケースは認められません。

常勤性は「資格があるか」とは別の話です

1級の資格を持っていても、常勤だと示せなければ専任技術者にはなれません。逆に、資格要件を実務経験でクリアする人でも、常勤性の書類が揃えば問題ありません。

手続きの位置づけは 常勤役員等及び営業所専任技術者の設置 に、要件の中身は 建設業許可の「経営業務の管理責任者」とは にまとめています。

健康保険証の廃止で変わったのは「本人確認」のほう

健康保険証は新規発行が終了し、マイナンバーカードを健康保険証として使う仕組みへ移行しました。大阪府もこれに合わせて手引を改定しています(令和6年12月2日施行。令和7年12月1日まで旧証の経過措置がありました)。

ただし、変わったのは申請者の本人確認書類のほうです。大阪府は本人確認書類の一覧から健康保険証等を削除しました。

常勤性の確認書類は、もともと健康保険証ではありませんでした。大阪府が指定しているのは、次の2つです。

  • 健康保険被保険者標準報酬決定通知書
  • 住民税特別徴収税額通知書

どちらも「その会社から、いくらの給与を継続して受けているか」が分かる書類です。保険証は「保険に入っている」ことしか示さないので、常勤性の証明としては最初から採用されていません。

他府県の情報をそのまま使わないでください

常勤性の確認書類は行政庁ごとに指定が違います。「保険証の写しでいい」と書かれた解説は、別の行政庁の話か、古い情報です。

大阪府で常勤性を示す書類(区分別)

法人の役員・従業員

次の①か②のどちらか1組を、直近年のもので用意します。

書類
①健康保険被保険者標準報酬決定通知書
②住民税特別徴収税額通知書(特別徴収義務者用) + 府民税・住民税特別徴収税額通知書(納税義務者用)

②は2枚セットです。片方だけでは足りません。なお、後期高齢者医療の被保険者になっている方は、②のみで対応します。

個人事業主本人

市町村長が発行する 住民税課税証明書(直近年のもの・発行から3か月以内)を出します。

まだ課税証明書が発行されない期間にかかる場合は、直近の所得税確定申告書 第一表(税務署の受付印または受信通知つき。令和7年以降分は受付印不要)で代えます。

個人事業の専従者

所得税確定申告書 第一表(専従者欄などに氏名と金額が記載されているもの)+ 住民税課税証明書 の組み合わせです。

就任直後・雇用直後で、まだ通知書が出ない場合

ここが実務でいちばん多いパターンです。新しく役員を迎えた、技術者を採用した、というときは通知書が間に合いません。

その場合は、

  • 直近3か月分の賃金台帳等
  • + 市町村の受付印がある「住民税特別徴収切替申請書」の控え

を出します。3か月目の給与がまだ支給されていない場合は、役員会議事録、または労働条件明示書・雇用契約書と切替申請書の控えの組み合わせになります。

月額報酬が10万円未満などの場合

被保険者記録照会回答票、住民税課税証明書、申請者の確定申告書類 で確認されます。

まとめると、見られているのは1つ

書類の種類は分かれますが、審査側が見たいことは共通しています。

「その人が、その会社から、継続して給与を受け取っているか」

だから、通知書が出ない時期は賃金台帳と切替申請書で代える、という置き換えが成り立ちます。自分がどの区分に当たるかを先に決めてから、書類を集めてください。

大阪府への申請(2026年9月時点)

申請先大阪府 都市整備部 住宅建築局 建築指導室 建築振興課 建設業許可グループ(大阪市住之江区南港北・咲洲庁舎1階の申請会場)
受付時間平日 9時30分〜17時(昼時間も開設)
事前予約不要(完全予約制ではありません)
標準処理期間30日(土日祝を含む。年末年始の閉庁日・大型連休を除く)

手数料(大阪府知事許可)

区分金額一般・特定の両方を同時に
新規9万円18万円
許可換え新規9万円18万円
般・特新規9万円—
業種追加5万円10万円
更新5万円10万円

般・特新規は9万円です

「般・特新規=5万円」と書かれた情報を見かけますが、新規の区分なので9万円です。5万円なのは業種追加と更新です。ここを間違えると、当日その場で足りません。

なお、待ち時間を減らすために、大阪府は郵送または会場の投函ボックスによる「許可申請事前チェックサービス」を案内しています。不備を先に潰してから来庁日を調整する形です。電子申請(JCIP)も使えます。

経審とは受付方法が違います

建設業許可の申請は予約不要ですが、経営事項審査は完全事前予約制です。同じ咲洲庁舎でも扱いが違うので、混同しないでください(経審の評点を上げるならW点から)。

許可を取ったあとも、常勤性はついてまわる

経管や専任技術者が退職・交代したときは、事由の発生から14日以内に変更の届出が必要です。このとき、新しく就任する人の常勤性を、また同じ形で示すことになります。

「常勤性を示せる人がいなくなった」状態が続くと、許可の要件を欠くことになります。役員や技術者の異動は、許可の話とセットで考えてください。

毎年の決算変更届も忘れずに(建設業の決算変更届は毎年必要)。

よくある質問

Q. 出向してきている人を専任技術者にできますか

出向元との関係次第です。その営業所に常勤していることに加えて、給与の負担関係が確認できる資料を求められます。

Q. 経管と専任技術者を1人が兼ねられますか

同一営業所であれば、どちらの要件も満たす人が兼ねることは可能です。ただし専任技術者はその営業所に専任なので、別の営業所と兼ねることはできません。

Q. 遠方に住んでいる役員でも大丈夫ですか

通勤が現実的かどうかを見られます。書類が揃っていても、居住地と営業所の距離から常勤性を疑われることがあります。

この記事で扱った手続き

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まとめ

  • 大阪府では、常勤性の確認書類は 健康保険被保険者標準報酬決定通知書 または 住民税特別徴収税額通知書(2枚セット)
  • 健康保険証は、もともと常勤性の確認書類ではない。廃止で削除されたのは本人確認書類のほう
  • 個人事業主は住民税課税証明書、就任直後は賃金台帳+特別徴収切替申請書の控え
  • 大阪府知事許可の標準処理期間は30日、新規(般特新規を含む)は9万円、更新・業種追加は5万円
  • 建設業許可の窓口は予約不要(経審は完全予約制)
  • 経管・専任技術者が変わったら 14日以内に変更届

この記事は制度の内容を整理したものです。個別の申請で何が受理されるかは、大阪府の建設業許可の窓口および最新の「建設業許可申請の手引」でご確認ください。


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