海外にいる外国人を採用して日本に呼ぶとき、最初に取るのが在留資格認定証明書です。英語の Certificate of Eligibility の頭文字から「COE」とも呼ばれます。
この記事の前半で「COEとは何か」、後半で「会社のカテゴリーごとに必要書類がどう変わるか」を整理します。2026年10月14日時点の出入国在留管理庁の案内にもとづいています。
COEとは:入国の前に「条件に合っている」と証明してもらう書類
COEは、日本に来ようとする外国人が日本でする予定の活動が在留資格に当てはまり、上陸の条件に合っていることを、入国の前に法務大臣(出入国在留管理庁)に証明してもらう書類です(入管法7条の2)。
COEがあると、本人が海外の日本大使館・総領事館でビザ(査証)を申請するときと、日本の空港で上陸の審査を受けるときに、手続きが速く進みます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 「短期滞在」と「永住者」を除く在留資格で入国する人(就労・留学・家族滞在など) |
| 手数料 | かからない(2026年10月1日の在留手数料の改定後も無料) |
| 標準処理期間 | 1か月〜3か月 |
| 有効期間 | 交付から3か月。この間に日本で上陸の申請をする |
| 申請先 | 代理人・取次者が出す場合は、受入機関の所在地などを管轄する地方出入国在留管理官署。郵送は受け付けていない |
| オンライン | 在留申請オンラインシステムで申請できる |
「COEがあれば必ず入国できる」わけではない
COEは上陸の条件に合っていることを事前に証明するものです。そのあと本人が在外公館でビザを取り、空港で上陸の許可を受ける必要があります。
また、COEの有効期間(3か月)は、日本にいられる期間ではありません。3か月以内に入国しないと使えなくなる、という意味です。日本で暮らせる期間は、入国のときに決まる在留期間(1年・3年・5年など)です。
誰が申請するのか
本人は海外にいるので、多くの場合は日本側の人が代わりに申請します。
| 申請できる人 | 例 |
|---|---|
| 本人 | 日本にいる場合 |
| 受け入れる機関の職員などの代理人 | 採用する会社の職員、日本にいる親族など |
| 申請取次者 | 届出をした弁護士・行政書士、地方入管局長が認めた公益法人の職員 |
| 法定代理人 | 本人が未成年の場合の親など |
電子メールで受け取れる(2023年3月17日から)
COEは紙だけでなく、電子メールで受け取ることもできます。
- 受け取ったメールを海外の本人に転送できるので、紙のCOEを国際郵便で送る手間・費用・時間がかからない
- 本人は、スマートフォンでメールを見せて、在外公館でのビザ申請や空港での上陸申請ができる
- 代理人が在外公館でビザ申請をする場合は、メールの印刷物などを出す
電子メールで受け取るには、申請のときに希望を伝えます。
| 申請の仕方 | 電子メールで受け取るには |
|---|---|
| オンライン申請 | 受領方法で「メール」を選ぶ |
| 窓口申請 | 事前にオンラインの利用者登録をして、「(窓口申請)在留資格認定証明書電子交付希望申出書」を出す |
何も指定しないで窓口で申請すると、紙のCOEが交付されます。メールを受け取ったら、メールに書かれたURLから「受領登録」をします。
申請から入国までの流れ
| 順番 | やること | 誰が |
|---|---|---|
| 1 | 会社のカテゴリーを確かめ、書類をそろえる | 会社・本人 |
| 2 | COE交付申請(窓口かオンライン) | 会社の職員などの代理人 |
| 3 | 審査(1〜3か月) | 入管 |
| 4 | COEの交付(紙かメール) | 入管 → 会社 → 本人 |
| 5 | 在外公館でビザを申請 | 本人 |
| 6 | COE交付から3か月以内に日本に上陸 | 本人 |
申請書の欄ごとの書き方は、在留資格認定証明書交付申請書の書き方 にまとめています。
ここからは、必要書類です。在留資格「技術・人文知識・国際業務」を例にします。
必要書類は「会社のカテゴリー」で変わる
COEの必要書類は、外国人本人ではなく、受け入れる会社の規模・実績でカテゴリー1〜4に分けられ、カテゴリーごとに変わります。
| カテゴリー | 当てはまる会社・団体 |
|---|---|
| カテゴリー1 | 日本の証券取引所に上場している企業/保険業を営む相互会社/国・地方公共団体/独立行政法人/特殊法人・認可法人/公益法人/法人税法別表第1の公共法人/イノベーション創出企業/一定の条件を満たす企業等 |
| カテゴリー2 | 前年分の給与所得の源泉徴収税額が1,000万円以上(法定調書合計表で確認)の団体・個人/在留申請オンラインシステムの利用申出が承認された機関 |
| カテゴリー3 | 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出した団体・個人(カテゴリー2を除く) |
| カテゴリー4 | 上のいずれにも当てはまらない団体・個人 |
カテゴリー4は「新しい会社」という意味ではありません。1〜3のどれにも当てはまらないことです。前年分の法定調書合計表を出していれば、税額が小さくてもカテゴリー3になります。設立したばかりで、まだ法定調書合計表を出していない会社が、結果としてカテゴリー4になります。
また、カテゴリーを証明する書類を出せない場合は、カテゴリー4として扱われます。
カテゴリー1〜4で共通して出すもの
| # | 書類 |
|---|---|
| 1 | 在留資格認定証明書交付申請書 1通 |
| 2 | 写真 1葉(縦4cm×横3cm/申請前6か月以内に正面から撮影/無帽・無背景で鮮明なもの/裏面に申請人の氏名を書いて、申請書の写真欄に貼る) |
| 3 | 返信用封筒 1通(定形封筒に宛名・宛先を書き、簡易書留用の切手を貼る) |
| 4 | カテゴリーのどれに当てはまるかを証明する書類 |
4の書類の例です。
| カテゴリー | 証明する書類の例 |
|---|---|
| カテゴリー1 | 四季報の写し、上場を証明する書類の写し/主務官庁の設立許可を証明する書類の写し/イノベーション創出企業であることを証明する書類 など |
| カテゴリー2・3 | 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の写し(カテゴリー2はオンラインシステムの利用申出の承認を受けたことを証明する書類でもよい) |
カテゴリー3・4だけに増える書類
カテゴリー1・2は上の4点でほぼそろいます。カテゴリー3・4は、会社側の資料が一気に増えます。
| # | 書類 | カテ3 | カテ4 |
|---|---|---|---|
| 7 | 活動の内容を明らかにする資料(労働契約なら、労働条件を明示する文書(労働条件通知書など)/役員に就任するなら、役員報酬を定めた定款の写しか株主総会の議事録の写し など) | ○ | ○ |
| 8 | 学歴・職歴などを証明する書類(職務内容と期間を書いた履歴書、大学等の卒業証明書 など) | ○ | ○ |
| 9 | 登記事項証明書 | ○ | ○ |
| 10 | 事業の内容を明らかにする資料(沿革・役員・組織・事業内容(主な取引先と取引実績を含む)を書いた会社案内 など) | ○ | ○ |
| 11 | 直近年度の決算書の写し(新規事業の場合は事業計画書) | ○ | ○ |
| 12 | 所属機関の代表者に関する申告書(参考様式) | ○ | ○ |
| 13 | 主に語学力を使って対人業務をする場合、CEFR・B2相当の語学力を証明する資料 | △ | △ |
| 14 | 前年分の法定調書合計表を出せない理由を明らかにする資料(給与支払事務所等の開設届書の写し+直近3か月分の所得税徴収高計算書の写し など) | — | ○ |
14はカテゴリー4だけの書類です。法定調書合計表が無い理由を説明するため、設立したばかりの会社は給与支払事務所等の開設届書の写しなどを用意します。
9の登記事項証明書は、法務局のオンライン請求を使うと安くなります(窓口の書面請求600円に対し、オンライン請求で郵送受取520円・窓口受取490円)。
入管庁のページには「審査の過程において、ページ記載外の資料を求める場合もあります」と書かれています。一覧は最低限の書類と考えてください。
準備の順番
- 会社のカテゴリーを確かめる(前年分の法定調書合計表の源泉徴収税額を見る。上場企業・公益法人などはカテゴリー1)
- カテゴリーに合った提出書類一覧(共通/カテゴリー3・4用)を入管庁のページから印刷する
- 申請書のExcel版を本人と共有する(申請人等作成用は本人、所属機関等作成用は会社)
- カテゴリーを証明する書類を集める
- カテゴリー3・4なら、会社の資料(登記事項証明書・決算書・会社案内・代表者に関する申告書)を集める
- 申請する(審査1〜3か月)→ COE交付 → 本人がビザ申請 → 入国
入社日から逆算するときは、審査の1〜3か月に、本人のビザ申請と渡航の時間を足して考えます。
よくある質問
Q. COEの有効期間3か月を過ぎたらどうなりますか
そのCOEでは上陸できません。改めて交付申請をする必要があります。本人のビザ申請・渡航の日程は、交付の時期から逆算して決めておきます。
Q. 本人がすでに日本にいる場合もCOEですか
いいえ。日本にすでに別の在留資格でいる人を採用する場合は、COEではなく在留資格変更許可申請になります。
Q. 本人が海外から日本の入管に郵送で申請できますか
できません。COEの申請は郵送では受け付けていません。日本にいる代理人などが、窓口かオンラインで申請します。
Q. 電子メールのCOEは、本人に転送してもいいですか
はい。入管庁は、受け取った電子メールを海外の本人に転送できると案内しています。本人はそのメールをスマートフォンで見せて、ビザ申請と上陸申請ができます。
まとめ
- COEは、日本でする活動が在留資格に当てはまることを入国の前に証明してもらう書類
- 手数料は無料、審査は1〜3か月、有効期間は交付から3か月(日本にいられる期間とは別)
- 海外にいる本人に代わって、会社の職員などの代理人や取次者が申請。郵送は不可、オンラインは可
- 2023年3月17日から電子メールで受け取れる。オンライン申請なら受領方法で「メール」を選ぶ
- 必要書類は会社のカテゴリー1〜4で変わる。カテゴリー3・4は会社の資料が増え、カテゴリー4は法定調書合計表を出せない理由の資料も要る
この記事は制度の内容を整理したものです。申請の前に、出入国在留管理庁の最新の提出書類一覧を確認してください。
参考資料(一次資料)
- 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年10月14日閲覧)
- 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書の電子化について」(2026年10月14日閲覧)
- 出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年10月14日閲覧)
- 提出書類一覧【カテゴリー1・2・3・4共通】(PDF)/【カテゴリー3・4】(PDF)(2026年10月14日閲覧)
- 出入国在留管理庁「提出写真の規格」(2026年10月14日閲覧)
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