海外にいる外国人を採用して日本に呼ぶとき、最初に出すのが在留資格認定証明書交付申請です。証明書は英語の頭文字から「COE」とも呼ばれます。
必要書類の全体像は 在留資格認定証明書(COE)の必要書類 にまとめました。この記事では、その中心になる申請書そのものの書き方を、欄ごとに見ていきます。
例として、事務職やエンジニアの採用で一番多い「技術・人文知識・国際業務」の様式を使います。2026年10月11日時点の様式にもとづいています。
前提:手数料は無料、審査は1〜3か月
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手数料 | かからない(2026年10月1日の在留手数料の改定後も無料のまま) |
| 標準処理期間 | 1か月〜3か月 |
| 証明書の有効期間 | 交付から3か月(この間に日本に上陸する) |
| 申請先 | 代理人・申請取次者が出す場合は、受入機関の所在地などを管轄する地方出入国在留管理官署(郵送では受け付けていない) |
| 受け取り方 | 紙のほか、電子メールで受け取ることもできる(2023年3月17日から) |
10月1日から在留資格の変更や更新の手数料は大きく上がりましたが、COEの交付申請は対象外で、今も無料です。改定の全体は 在留カードの値上げとは? にまとめています。
申請書は「申請人用」と「会社用」に分かれている
申請書の様式は「別記第六号の三様式」です。入国の目的によって2枚目以降が変わり、技術・人文知識・国際業務では次の4枚を出します。
| シート | 誰が書くか | 主な中身 |
|---|---|---|
| 申請人等作成用 1 | 申請人(本人)または代理人 | 本人の基本情報・入国の予定・過去の出入国歴など(欄1〜21) |
| 申請人等作成用 2 N | 申請人(本人)または代理人 | 勤務先・学歴・専攻・職歴・代理人(欄22〜27) |
| 所属機関等作成用 1 N | 受け入れる会社 | 会社の情報・雇用条件・職種・活動内容(欄1〜11) |
| 所属機関等作成用 2 N | 受け入れる会社 | 派遣先など(欄12)と、会社の名称・代表者の記名 |
様式の最初にある「どのシートを使うか」の案内ページは、提出しなくてよいと様式に書かれています。
本人が海外にいるときは、本人は出せません。受入れ機関の職員や日本にいる親族などの代理人が申請し、申請人等作成用も代理人が作成・署名します。申請書の作成は、本人と会社が分担するのが普通です。
申請人等作成用 1:本人の情報と入国の予定

| 欄 | 書くこと | 止まりやすい点 |
|---|---|---|
| 1〜8 | 国籍・地域、生年月日、氏名、性別、出生地、配偶者の有無、職業、本国の居住地 | 氏名は旅券(パスポート)の身分事項ページのとおりに書く(様式の注記) |
| 9 | 日本における連絡先 | 入国前なら、受け入れる会社など日本側の連絡先 |
| 10 | 旅券の番号・有効期限 | 有効期限が近い旅券は、先に更新しておく |
| 11 | 入国目的 | 「N『技術・人文知識・国際業務』」に✓ |
| 12〜16 | 入国予定年月日、上陸予定港、滞在予定期間、同伴者の有無、査証申請予定地 | 査証申請予定地=本人がビザを申請する在外公館のある都市 |
| 17・18 | 過去の出入国歴、過去のCOE申請歴(不交付になった回数も) | 短期滞在での来日歴や、過去の不交付も正直に書く |
| 19・20 | 犯罪による処分の有無(日本国外・交通違反等を含む)、退去強制等の有無 | 国外の処分・交通違反も含む |
| 21 | 在日親族及び同居者 | 書ききれなければ別紙に書いて添付 |
右上の写真は縦4cm×横3cm。申請前6か月以内に正面から撮った、無帽・無背景のものを貼ります。
様式の下には「申請書に事実に反する記載をしたことが判明した場合には、不利益な扱いを受けることがあります」と注記されています。17〜20の「有・無」は、迷ったら本人に確認してから書きます。
申請人等作成用 2:勤務先・学歴・職歴
| 欄 | 書くこと | 止まりやすい点 |
|---|---|---|
| 22 | 勤務先(名称・支店・所在地・電話番号) | 主に働く場所の所在地・電話を書く |
| 23 | 最終学歴(本邦か外国か、学校の種類、学校名、卒業年月日) | 卒業証明書の内容と一致させる |
| 24 | 専攻・専門分野 | 大学等なら学問分野、専門学校なら分野を選ぶ。仕事内容との関連が審査の要点 |
| 25 | 情報処理技術者資格・試験合格の有無 | 情報処理業務に就く人だけ |
| 26 | 職歴(外国のものを含む) | 入社・退社の年月と勤務先名 |
| 27 | 申請人・法定代理人・代理人 | 海外にいる本人に代わって申請する人の氏名・本人との関係・連絡先 |
最後に申請人(代理人)の署名と作成年月日を書きます。作成後に内容が変わったら、申請人(代理人)が訂正して署名します。
所属機関等作成用 1:会社が書く欄
採用する会社にとって一番大事なのがこのシートです。

| 欄 | 書くこと | 止まりやすい点 |
|---|---|---|
| 1 | 契約・招へいする外国人の氏名 | 申請人等作成用と同じ表記 |
| 2 | 契約の形態 | 雇用・委任・請負・その他から選ぶ |
| 3 | 会社の情報:名称、法人番号(13桁)、支店・事業所名、雇用保険適用事業所番号(11桁)、業種、所在地・電話、資本金、年間売上高(直近年度)、従業員数(うち外国人職員数・技能実習生) | 名称・支店・雇用保険番号・所在地・従業員数は主に働かせる場所について書く。業種は別紙「業種一覧」の番号で |
| 5・6 | 就労予定期間(定めなし/あり)、雇用開始(入社)年月日 | 雇用契約書と一致させる |
| 7 | 給与・報酬(税引き前の支払額) | 通勤・住宅・扶養などの各種手当と実費弁償は除く。年額か月額かを選ぶ |
| 8・9 | 実務経験年数、職務上の地位(役職名) | |
| 10 | 職種 | 別紙「職種一覧」の番号で書く。技術・人文知識・国際業務は2〜18、24〜31、51〜54、999の中から選ぶ |
| 11 | 活動内容詳細 | 実際にやる仕事を具体的に。審査で一番見られる欄 |
欄7の給与は、手当を含めないのがポイントです。「月給25万円(うち住宅手当3万円)」なら、書くのは手当を除いた額です。日本人と同等以上の報酬かどうかを見る欄なので、ここが雇用契約書や労働条件通知書とずれると、確認の連絡が来て審査が延びます。
欄11は、職種番号だけでは伝わらない仕事の中身を書く欄です。入管庁のQ&Aでは、業務内容をより具体的に確認する必要がある場合に、雇用理由書や職務内容の説明を求めることがあるとしています(雇用理由書は法令上の提出書類ではありません)。最初から欄11を具体的に書いておくと、追加の提出を減らせます。
所属機関等作成用 2:派遣先と、最後の記名
| 欄 | 書くこと |
|---|---|
| 12 | 派遣先等(人材派遣の場合、または勤務地が欄3と異なる場合):名称・法人番号・支店・雇用保険番号・業種・所在地・資本金・年間売上高・派遣予定期間 |
| 末尾 | 所属機関等契約先の名称、代表者氏名の記名、作成年月日 |
様式の注記どおり、欄12に当てはまらなくても、このシートは提出します。末尾は代表者の「記名」です。作成後に内容が変わったら、会社が訂正します。
オンラインでも申請できる
COEの交付申請は、在留申請オンラインシステムでも申請できます。受け入れる会社が事前に利用者登録をしておく必要があります。オンラインで申請し、証明書を電子メールで受け取れば、本人に郵送する時間も省けます。本人は在外公館でのビザ申請の際に、そのメールを提示します。
申請から入国までの流れ
| 順番 | やること | 誰が |
|---|---|---|
| 1 | 雇用契約を結び、申請書・必要書類をそろえる | 会社・本人 |
| 2 | 地方出入国在留管理官署(またはオンライン)でCOE交付申請 | 会社の職員(代理人)など |
| 3 | 審査(1〜3か月) | 入管 |
| 4 | COEの交付(紙またはメール) | 入管 → 会社 → 本人 |
| 5 | 本人が在外公館でビザ(査証)を申請 | 本人 |
| 6 | COE交付から3か月以内に日本に上陸 | 本人 |
入国後は、会社側にも届出があります。在留資格を変更したら次に必要な届出は? もあわせて確認してください。
よくある質問
Q. 申請書は手書きでもいいですか
手書きでも、出入国在留管理庁のExcel様式に入力して印刷してもかまいません。Excel版は同じ掲載ページからダウンロードできます。
Q. 会社の印鑑は要りますか
所属機関等作成用2の末尾は「所属機関等契約先の名称、代表者氏名の記名」です。様式上、押印の欄はありません。
Q. 給与に残業代は入れますか
欄7は税引き前の支払額で、各種手当(通勤・住宅・扶養等)と実費弁償の性格のものを除くとされています。雇用契約で決めた基本の報酬を書き、手当は含めないのが様式の指示です。
Q. 本人が日本にいる場合もCOE申請ですか
日本にすでに別の在留資格でいる人を採用する場合は、COEではなく在留資格変更許可申請になります。
Q. COEの交付から3か月を過ぎたら
有効期間が切れたCOEでは上陸できません。改めて交付申請が必要になります。本人のビザ申請・渡航の日程は、交付時期から逆算して決めておきます。
この記事で扱った手続き
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まとめ
- 申請書は「申請人等作成用」(本人・代理人)と「所属機関等作成用」(会社)に分かれる。技人国は計4枚
- 本人の氏名は旅券どおり。過去の出入国歴・不交付歴も正直に
- 会社用の給与欄は税引き前・各種手当を除く。業種・職種は別紙一覧の番号で書く
- 欄11(活動内容詳細)を具体的に書くと、追加の確認が減る
- 写真は縦4cm×横3cm・6か月以内。手数料は無料、審査は1〜3か月、COEの有効期間は3か月
この記事は様式の書き方を整理したものです。審査で求められる書類や判断は個別の事情で変わります。申請前に出入国在留管理庁の案内を確認してください。
参考資料(一次資料)
- 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年10月11日閲覧)
- 出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(申請書様式の掲載ページ)(2026年10月11日閲覧)
- 在留資格認定証明書交付申請書(PDF)(2026年10月11日閲覧)
- 出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(PDF)(2026年10月11日閲覧)


