省力化投資補助金のカタログ注文型と一般型の違い|券売機・配膳ロボット・建設機械で使うには【2026年10月版】

省力化投資補助金はカタログ注文型と一般型の2つ。選び方の3つの分かれ目 補助金・助成金

「券売機を入れて会計の人手を減らしたい」「配膳ロボットを入れたい」「現場の測量を機械に任せたい」──人手不足を設備で補うときに使えるのが、中小企業省力化投資補助金です。

この補助金には、カタログ注文型と一般型の2つの型があります。同じ名前でも、申請の仕方も上限額もまったく違います。この記事では、2つの違いと、飲食店・建設業での使いどころを整理します。2026年10月11日時点の公表内容です(一般型の公募日程は10月17日時点)。

2つの型の違い

カタログ注文型一般型
何に使うかカタログに登録された汎用製品(券売機・配膳ロボット等)自社の現場に合わせたオーダーメイドの設備・システム
申請の時期随時受付公募回ごと(第8回は10月16日で締切。第9回は11月上旬に公募開始の予定)
補助上限従業員5人以下200万円/6〜20人500万円/21人以上1,000万円従業員5人以下750万円〜101人以上8,000万円(5段階)
上限の引上げ賃上げ要件を達成すると300万/750万/1,500万円大幅賃上げ特例で最大1億円
補助率1/2以下中小企業1/2(最低賃金引上げ特例で2/3)、小規模事業者等2/3
誰と申請するか登録された販売事業者と一緒に申請自社で事業計画を作って申請

ざっくり言えば、カタログ注文型は「選んで買う」、一般型は「計画を作って組む」です。

小さな店で券売機や食洗機を1台入れるならカタログ注文型、厨房のレイアウトから作り直すような投資なら一般型が候補になります。

カタログ注文型:対象の製品はカタログで探す

カタログ注文型は、事務局のカタログに登録された製品だけが対象です。製品はカテゴリごとに分かれていて、対象の業種も書かれています。

中小企業省力化投資補助金 製品カタログの目次1ページ目。清掃ロボット・配膳ロボット・券売機・自動精算機・入出金機・スチームコンベクションオーブン・自動フライヤー・業務用自動食器類洗浄機・急速冷却/急速凍結機などのカテゴリと対象業種。出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構 PDF https://shoryokuka.smrj.go.jp/assets/pdf/product_catalog.pdf 掲載ページ https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/ 2026年10月11日閲覧

出典:中小企業省力化投資補助事業(カタログ注文型)「製品カタログ」目次1ページ(PDF/掲載ページ)2026年10月11日閲覧

飲食店で使えるカテゴリ

カタログの区分製品カテゴリ何が楽になるか
清掃・配膳ロボット配膳ロボット、清掃ロボット配膳・下げ膳、閉店後の清掃
店舗・施設向けセルフ対応型機器券売機、自動精算機注文受付・会計
バックヤード業務サポート入出金機レジ締め・精算管理
厨房サポートスチームコンベクションオーブン、自動フライヤー、コンベアオーブン、業務用自動食器類洗浄機、急速冷却/急速凍結機 など調理・仕込み・洗い場

カタログの目次では、スチームコンベクションオーブンが193製品、券売機が99製品と、飲食店向けの登録が特に多くなっています。

建設業で使えるカテゴリ

カタログの区分製品カテゴリの例何が楽になるか
測量自動追尾機能付きトータルステーション、地上型3Dレーザースキャナー、GNSS測量機、測量用ドローン調査・測量・出来形管理
高機能建設機械マシンコントロール・マシンガイダンス機能付ショベル など掘削と測量の手間
解体機・現場作業シンダーコンクリート解体機、鉄筋組立作業ロボット、墨出しロボット解体・施工
作業負担の軽減パワーアシストスーツ、バッテリー式階段運搬台車運搬

申請は販売事業者と一緒に

カタログ注文型は、カタログに登録された販売事業者と共同で申請します。製品選びから申請の入力まで、販売事業者がサポートする仕組みです。まずは導入したい製品を扱う販売事業者に相談するのが入口になります。

補助上限は2026年3月19日の制度改定で下がりました(従業員5人以下は500万円→200万円など)。古い解説記事の金額のままになっていないか注意してください。また、2回目以降の申請には累計の上限があります。

一般型:自社で事業計画を作る

一般型は、カタログに無い設備や、複数の機器・システムを組み合わせた投資が対象です。そのかわり、3〜5年の事業計画を自社で作り、次の基本要件をすべて満たす必要があります。

基本要件(第8回公募要領)内容
① 労働生産性年平均成長率+4.0%以上
② 1人当たり給与支給総額年平均成長率3.5%以上(達成できないと達成率に応じて返還)
③ 事業場内最低賃金都道府県の最低賃金+30円以上を毎年維持
④ 一般事業主行動計画従業員21人以上のみ、「両立支援のひろば」で公表

④は掲載までに2週間程度かかると公募要領に書かれています。21人以上の会社は早めに準備が必要です。

一般型の補助上限は従業員数で5段階に分かれます。

従業員数補助上限(大幅賃上げ特例)
5人以下750万円(1,000万円)
6〜20人1,500万円(2,000万円)
21〜50人3,000万円(4,000万円)
51〜100人5,000万円(6,500万円)
101人以上8,000万円(1億円)

注意点として、応募時に従業員が0人の事業者は応募できません(給与支給総額の要件が計算できないため)。開業準備中で従業員がいない段階では、一般型は使えないということです。

第8回は10月16日(金)17:00で締め切られました。次の第9回は、11月上旬に公募開始、12月上旬に申請受付開始、12月下旬に締切の予定です(事務局の公表・10月17日時点。詳細は後日発表)。

どちらを選ぶか

こんなとき向いている型
入れたい機械がカタログに載っているカタログ注文型
1〜2台の導入で、計画づくりに時間をかけられないカタログ注文型
厨房や現場を丸ごと作り直す、複数の機器をつなぐ一般型
カタログ型の上限(200万〜1,000万円)では足りない一般型
従業員がまだいないどちらも要件を確認(一般型は応募不可)

他の補助金との関係

国の他の補助金(ものづくり補助金、デジタル化・AI導入補助金、持続化補助金など)と同じ経費で重複して受け取ることはできません。たとえば券売機とPOSレジを入れる場合、券売機は省力化投資補助金、POSレジのソフトはデジタル化・AI導入補助金、というように経費を分ける必要があります。

デジタル化・AI導入補助金2026 は10月30日締切です。補助金全体の締切は 中小企業の補助金・助成金一覧 にまとめています。

交付決定の前に買わない

どちらの型でも、交付決定の前に発注・契約・支払いをした製品は対象外です。「先に入れて、あとで申請」はできません。

よくある質問

Q. 開業前の飲食店でも使えますか

カタログ注文型・一般型とも、対象は人手不足の状態にある中小企業等です。一般型は応募時に従業員が0人だと応募できません。開業前後の資金は、開業したばかりで補助金は使える? や 公庫の新規開業資金 もあわせて検討してください。

Q. 中古の機械も対象ですか

カタログ注文型は、カタログに登録された製品が対象です。登録の無い製品は対象になりません。一般型の対象経費は公募要領で確認してください。

Q. 最低賃金が上がる前に使える支援策は他にありますか

業務改善助成金・省力化投資補助金・キャリアアップ助成金の使い分けを 最低賃金が上がる前に使える支援策は3つ にまとめています。

Q. カタログ型の補助率は小規模事業者だと上がりますか

カタログ注文型の補助率は「1/2以下」です。小規模事業者等の補助率2/3は一般型の取り扱いです。

Q. 10月19日に申請画面が使えないと聞きました

事務局は、2026年10月19日(月)10:00〜18:00頃に申請マイページなどのシステムメンテナンスを予定しています。この時間は申請を含むすべての機能が使えません。

この記事で扱った手続き

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まとめ

  • 省力化投資補助金はカタログ注文型(カタログの製品を販売事業者と申請・随時受付)と一般型(自社で計画を作る・公募回ごと)の2つ
  • カタログ注文型の上限は従業員規模で200万/500万/1,000万円、補助率1/2以下(2026年3月19日の改定で上限が下がった)
  • 一般型は750万〜8,000万円、第8回は10月16日で締切、第9回は12月下旬締切の予定。応募時に従業員0人は不可
  • 飲食店なら券売機・配膳ロボット・スチコン・食洗機、建設なら測量機・ICTショベル・アシストスーツなどがカタログにある
  • 他の補助金と同じ経費で重複不可。交付決定前に買わない

この記事は2026年10月11日時点の公表内容を整理したものです(一般型の公募日程は10月17日に更新)。対象製品・上限額・要件は改定されることがあります。申請前に公式サイトと公募要領を確認してください。

参考資料(一次資料)


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